10代の音楽の聴き方とプロモーション|短い動画から始まる「サビ先行」の出会い方
10代は、短い動画で曲のサビに出会い、配信でフルを聴き、ライブに行く流れで音楽を楽しんでいます。公開調査をもとに、10代の音楽の聴き方と、企業が音楽を使うときの考え方をまとめました。
10代は曲と「どこで」出会うか
いまの10代が新しい曲に出会う場所は、テレビやCDショップより、スマホの中が中心です。短い動画のBGMで耳にして、気になったら音楽配信サービスでフルを聴く。そのあとミュージックビデオを見たり、ライブに行ったりする。こうした流れが、10代の音楽の楽しみ方としてよく語られます。
2026年上半期の公開調査でも、この流れが見えます。4人組男性コーラスグループのモナキは、2026年4月デビューながら、デビュー曲がTikTokで10億再生を突破し、JC・JK流行語大賞のヒト部門1位になりました(株式会社AMF)。
「サビだけ知ってる」から始まる
短い動画で使われるのは、曲のいちばん盛り上がる部分や、まねしやすいフレーズです。そのため10代の間では、「サビだけ知っている」「このフレーズだけ知っている」という状態から、曲を好きになることがよくあります。
M!LKの「好きすぎて滅!」や「爆裂愛してる」のフレーズは、マイナビの10代女子調査でコトバ部門の上位に入りました。曲の言葉が、そのまま日常の言葉として使われているのです。
ここから言えるのは、10代にとって曲は「聴くもの」であると同時に、「使うもの」でもあるということです。動画に使う、ポーズをまねる、会話の中で使う。使える部分がある曲ほど、広がりやすくなります。
新しい曲と昔の曲が同じ棚に
渋谷トレンドリサーチの高校生男女200人への調査では、好きな曲の1位がサカナクションの「夜の踊り子」(13.3%)でした。14年前の曲です。
配信サービスでは、新曲も昔の曲も同じように並んでいます。10代にとっては「いつ出た曲か」より、「いま、まわりで流れているか」のほうが大事です。企業が音楽を使うときも、新曲にこだわる必要はありません。
この曲は、同じ調査の「流行っているポーズ」でも1位になっています。曲に合わせた動きが、短い動画の中でまねされ、広がっていったと考えられます。つまり、昔の曲がもう一度広がるときも、きっかけは「聴く」より「まねする」「使う」であることが多いのです。自社の広告やキャンペーンでかつて使った曲がある場合は、それがいまの10代にどう聞こえるかを、あらためて確かめてみる価値があります。
プロモーションで考えたい4つのこと
音楽を使った企画や、アーティストのプロモーションを考えるときは、次の4つを意識してみてください。
- まねできる部分:振り付けやポーズ、手の動きなど、短く切り取ってまねできる要素があるか
- 言葉になる歌詞:日常の会話で使いたくなるフレーズがあるか
- 聴く場面:通学中、勉強中、寝る前など、どんな場面で聴かれる曲かを想像する
- 次の一歩:動画で知った人が、フルを聴く・ライブに行くまでの道すじがあるか
10代は、勉強中や移動中に音楽を流していることが多いと言われます。「どんな気分のときに聴く曲か」がはっきりしていると、プレイリストに入れてもらいやすくなります。
企業がCMやキャンペーンで曲を使うとき
自社の広告やキャンペーンで流行の曲を使いたい、と考えることもあるでしょう。そのときは、次の点に気をつけます。
- 権利の確認:曲を広告で使うには、権利者の許可が必要です。SNSで誰でも使える音源でも、企業の広告に使えるとはかぎりません
- 曲のイメージ:アーティストのファンが、商品との組み合わせをどう感じるかを考える
- 流行の寿命:短い動画で広がった曲は、話題のピークが早く過ぎることもあります
気をつけたいこと
- ファンの気持ちを大切に:好きなアーティストの曲が、意図に合わない使われ方をすると、ファンは強く反発します
- 歌詞の意味を確認:フレーズだけを切り取ると、元の意味とずれることがあります
- 年齢に合った内容か:10代向けの企画で使う曲の歌詞や映像が、年齢に合っているかも確かめましょう
10代の「ヘビロテ」を知る
どの曲をくり返し聴いているかは、10代の気分をよく表します。同じ曲でも、学年や季節によって聴かれ方が変わります。
TrendVoiceでは、10代がプロフ帳に書いた「最近ヘビロテの曲」「推し」「いまの気分」などの声を集めています。企業向けプランでは、たまった声にAIで質問できるので、音楽を使った企画の前に、いま10代の耳に届いている曲を確かめられます。
公開日:2026-10-31 文:TrendVoice編集部
TrendVoiceには、10代がプロフ帳を書いて遊んだ声が届きます。企業向けプランでは、たまった声に自由に質問できます。
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