写真に撮りたくなるパッケージとは|10代に選ばれるパッケージデザインの考え方
10代向けのパッケージは「映え」だけでは選ばれなくなっています。手に持つ、並べる、開ける、ツッコむ。中高生が思わず撮りたくなるパッケージの考え方と、デザインを決める前のチェックリストを紹介します。
「映える」だけでは足りなくなった
10代向けの商品では、「写真に撮りたくなるパッケージ」がよく求められます。SNSに投稿されれば、広告を出さなくても友だちの友だちまで届くからです。
ただ、ここ数年で10代の撮り方は少しずつ変わってきています。きれいに作りこんだ「映え」写真より、日常の気持ちや失敗をそのまま出す投稿が好まれる、という読み解きがあります(Reaplus「Youth Now! 2026年上半期トレンド総括」)。
つまり、いまのパッケージに求められているのは「完璧に美しいこと」ではなく、「日常の中で、つい撮りたくなること」です。この記事では、その考え方を4つの場面に分けて整理します。
場面1:手に持って撮る
10代の写真や動画では、商品を手に持った状態で写ることがよくあります。机に置いて真上から撮るより、歩きながら、友だちとしゃべりながら、手の中にある感じです。
- 手に持ったとき、正面のロゴや絵がちょうど見える大きさか
- 指でかくれる位置に、大事な情報を置いていないか
- スマホの画面の中で小さく写っても、何の商品かわかるか
場面2:並べて撮る
色ちがい、味ちがい、シリーズ。いくつか並べたときに楽しいパッケージは、10代が「全部そろえたい」「友だちと1つずつ買って並べたい」と思うきっかけになります。
- 並べたときに、色のグラデーションや絵のつながりが生まれるか
- 1つだけでも、さびしく見えないか
- 推しのメンバーカラーのように、自分の色を選べるか
2026年に流行したシール交換(マイナビ「10代女子が選ぶ2026年上半期トレンドランキング」モノ部門1位)のように、集めて見せる楽しさは、いまの10代にとって大きな動機です。
場面3:開けるところを撮る
パッケージを開ける瞬間を動画に撮る楽しみ方もあります。外から見えない中身が出てくる、ふたの裏に何か書いてある、思っていたのとちがう形が出てくる。開けるときの小さなおどろきは、短い動画と相性がよいものです。
- 開けたときに、外側とはちがう色や絵が見えるか
- 開け口がわかりやすく、きれいに開けられるか
- 中に、ひとことメッセージやおまけの絵があるか
場面4:言葉にツッコんで撮る
10代の間では、言葉そのものが流行になることがよくあります。2026年上半期も、「〇〇すぎて滅」「めろい」などの言葉が調査で上位に入りました(マイナビ、渋谷トレンドリサーチなど)。
パッケージに書かれたひとことが、思わずツッコみたくなる、友だちに見せたくなる言葉だと、それだけで撮られる理由になります。ただし、流行語をそのまま使うと、すぐに古く見えたり、「大人が無理している」と受け取られたりすることもあります。言葉は流行をまねるより、その商品らしい言い回しを考えるほうが長持ちします。
4つの場面をふまえて、パッケージ案がいくつかあるときに、10代向けかどうかを確かめるための質問をまとめました。デザイン会議で、そのまま使ってみてください。
- スマホで撮って、画面を小さくして見ても、何の商品か伝わるか
- 手に持ったときと、棚に並んだとき、両方で目立つか
- 1つ買った人が、2つめを買いたくなる理由があるか
- 開けたあとも、捨てる前にちょっと見たくなる工夫があるか
- 10代本人に見せたとき、「かわいい」以外の言葉が出てくるか
最後の質問は意外と大切です。「かわいい」だけで終わるデザインは、ほかの商品と区別されにくいからです。「これ〇〇っぽい」「友だちに似てる」など、具体的な言葉が出てくるかを見てみてください。
やりすぎに注意したいこと
撮られることを意識しすぎると、本来の使いやすさが落ちてしまいます。
- 包装が多すぎてごみが増えると、かえって印象が悪くなることがあります
- 原材料や注意書きなど、必要な表示は読みやすさを保つ
- 中身より外側ばかり豪華だと、がっかりされやすい
10代に見せて、反応を聞く
どのデザインが撮りたくなるかは、作る側の感覚だけでは決めきれません。
TrendVoiceでは、10代がプロフ帳に書いた「いま流行ってるもの」「推し」「よく使うSNS/アプリ」などの声がたまっています。企業向けプランではそれらにAIで質問できるので、デザインの方向を考えるときに、10代がいま何を見て何を楽しんでいるかを確かめる材料にしてください。
公開日:2026-10-20 文:TrendVoice編集部
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