リアルとオンライン、10代の両立|会う・つながる・残すをどう行き来しているか
10代はリアルとオンラインを分けずに暮らしていると言われますが、それぞれに求めるものは少しずつちがいます。会う、つながる、残すという3つの視点から、中高生の行き来のしかたと、企業がつくる体験の考え方を整理します。
「オンライン派」「リアル派」で分けられない
10代向けの施策を考えるとき、「デジタル施策にするか、リアルのイベントにするか」で議論になることがあります。でも、10代本人にとっては、リアルとオンラインはどちらか一方を選ぶものではありません。
学校で友だちと会い、帰り道はメッセージで話し続け、家で同じ動画を見ながら感想を送り合う。週末に会ったときの写真は、またSNSで共有される。10代の毎日は、リアルとオンラインをひっきりなしに行き来しています。
この記事では、その行き来を「会う」「つながる」「残す」の3つに分けて、10代がそれぞれに何を求めているかを整理します。
会う:リアルでしかできないこと
まずはリアルで会う場面です。オンラインが当たり前の10代だからこそ、会うことの価値は下がっていない、という見方があります。
- 一緒に食べる、一緒に笑う
- 手にとって、さわって、交換する
- 同じ場所で同じ音を聞く(ライブ、イベント)
- その場の空気や、ちょっとしたしぐさを感じる
マイナビ「10代女子が選ぶ2026年上半期トレンドランキング」(13〜19歳女性610人)では、シール帳・シール交換がモノ部門1位に入りました。シールを見せ合い、交換するのは、会っているからこそできる遊びです。同じ調査では、平成風に撮れるプリクラ(平成レトロプリ)がコト部門3位に入っています。
つながる:オンラインで関係を続ける
次に、オンラインでつながる場面です。会っていない時間も、10代の関係はオンラインで続いています。
- メッセージアプリで、毎日の連絡や雑談をする
- 同じ時間に同じ番組を見て、感想を送り合う
- 推しの投稿を共有して、盛り上がる
- 会ったことのない、同じ趣味の人とつながる
オンラインでのつながりは、会っている時間の「続き」として機能しています。ここで生まれた話題が、次に会ったときの会話になり、会ったときのできごとが、またオンラインで話題になる。この往復が、10代の関係を支えていると考えられます。
残す:思い出を形にする
3つ目は「残す」です。リアルで会った思い出を、写真や動画でオンラインに残すこともあれば、オンラインのものを形あるものとして残すこともあります。
- 会った日の写真を、親しい友だちだけに共有する
- プリクラやチェキを、手帳やスマホケースにはさむ
- 推しのライブのチケットや、もらったシールをとっておく
デジタルで残すと手軽ですが、たくさんの写真の中に埋もれてしまいます。一方で、手でさわれるものは数が少なくても、特別な思い出として残りやすい。Reaplus「Youth Now! 2026年上半期トレンド総括」でも、スマホ疲れの反動でアナログな温かさへ向かう流れが「平成レトロ」として読み解かれています。
企業がつくる体験は「行き来」を前提にする
リアルとオンラインを行き来する10代に向けて、企業ができることを考えてみます。
- リアルのイベントに、オンラインで話題にしたくなる小さな仕かけを入れる
- オンラインの企画に、手元に残るもの(シール、カード、パッケージ)を組み合わせる
- 会えなかった子も、オンラインで少し参加できる形をつくる
- 会った思い出を、顔を出さずに残せる撮影スポットやグッズを用意する
- よくない例:イベントの参加条件が「SNSで投稿すること」
- よい例:投稿してもしなくても楽しめて、残したい人は残せる
両立の裏にある疲れにも目を向ける
リアルとオンラインをずっと行き来する生活は、楽しい反面、疲れにつながることもあります。返信を急がなきゃ、会っていない時間も気が抜けない、と感じる10代もいます。
企業の施策が、さらに「通知」や「参加しなきゃ」を増やしてしまわないよう気をつけましょう。毎日ログインしないと損をする、といった仕組みは、10代の時間と気持ちに負担をかけることがあります。オンラインから少し離れても大丈夫な設計は、10代にとってうれしい配慮になります。
リアルとオンラインの両方から声を集める
TrendVoiceのプロフ帳は、友だちと交換して遊べる形になっています。オンラインで書いたプロフ帳が、友だちとの会話や交換のきっかけにもなります。集まった声は個人がわからない形で集計され、企業向けプラン(月3万円〜)では、AIで質問できます。「よく使うSNS・アプリ」「いま流行ってるもの」などの声から、10代がリアルとオンラインをどう行き来しているかを確かめてみてください。
公開日:2026-10-31 文:TrendVoice編集部
TrendVoiceには、10代がプロフ帳を書いて遊んだ声が届きます。企業向けプランでは、たまった声に自由に質問できます。
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